ある日 傷ついた雀が一羽落ちて来た
子供がいたずらに 石で打ったのだろうか?
かいぶつは 大事そうに
雀を横穴につれていった
(ああ、食べられてしまうのかしら)

かわいそうに、とわたしは思ったが
そうじゃなかった



かいぶつは 雀の傷を手当てしていたのだった
わたしよりはやく回復した雀は
やがて 元気に井戸を飛び立って行った

そのころから わたしは
かいぶつを それほどおそろしいとは
思わなくなってきた


ある晩 ふしぎな声に目を覚ますと
かいぶつは 月の光をあびながら歌っていた

わけのわからない音は
やはり人間のことばではなかった
けれど うつくしく
それでいて どこか悲しげな歌声は
わたしのこころをゆさぶった
+マエ+    + モドル   +ツギ+ 


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